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サテライト大阪DIARY

タレント事務所、サテライト大阪・サテライト東京のメンバーが更新する日記です!!

『嘘つきクノオのエイプリルフール』

ちょりっす(・ω・)ノ



むかしむかしあるところに、いつも嘘ばかりついている少年クノオがいました。



嘘つきには二種類あります。
一つは意味のある嘘しかつかないタイプ(遅刻の言い訳など)、もう一つは意味の無い嘘もつくタイプ(道を聞かれて嘘を教えるなど)です。



クノオは完全に後者でした。



どう見てもオタクなのに元ヤンだったと自慢したり、50mを5秒6で走ったと言うのです。



ちなみに別に奥野とは関係ありません。



クノオはみんなが《この嘘つきめ!》と怒る顔がおかしくってたまりません。



エイプリルフールが近づいたある日、クノオは考えました。



「どんな嘘をついてやろう?」



エイプリルフールはいつも正直な村のみんなも嘘をつく日。
普通の嘘ではみんなは驚きません。



クノオは三日三晩寝ずに考え、四日目の朝に閃きました。



「そうだ!僕は正直になろう!いつも嘘ばかりついている僕が正直になるなんて、これはとんでもない大嘘だぞ!ヒヒヒ」



クノオはエイプリルフールだけは嘘をつかないと決めたのでした。



《あの嘘つきクノオが正直になるなんて!》



みんなの驚いた顔を思い浮かべるとクノオはワクワクしてたまりませんでした。



そしてエイプリルフールがやってきました。
クノオは意気揚々と街へ出かけました。



すると、町へと向かう道で前を歩いていた男の人が財布を落としました。



これはチャンス((*´∀`*))



「おじさん!財布を落としたよ!」



クノオが正直に教えてあげると



《ハッハッハ、騙そうったってそうはいかないぞ。この嘘つきめ!》



おじさんは行ってしまいました。



「チェッ、人がせっかく教えてやったのに」



クノオはちょっと嫌な気分になりましたが気を取り直してまた歩き出しました。



しばらく歩くと街へと向かう最短の道が工事で通行止めになっていて通れませんでした。



「チェッ、ついてないや」



クノオは来た道を引き返していると一台の車が通りかかりました。



「おじさん、この道は通行止めで進めないよ」



《また嘘をついてるね、そう言って遠回りさせるつもりだろう?騙されるもんか。この嘘つきめ!》



おじさんは行ってしまいました。



「チェッ、人がせっかく教えてやったのに」



クノオはまたまた嫌な気分になりましたが、すぐに気を取り直して歩き出しました。



町に着くと、お祭り騒ぎ。
お医者さんがピエロの格好で子供達に風船を配っています。



お医者さんだけじゃありません。



町の人達は男の人はスカートを履いて、女の人は付け髭をつけて、嘘みたいな格好で嘘ばかりついています。




怒ると怖い町長も

《オッホン!わしはピチピチの女子高生じゃ!ウケる~》



いつも厳しい先生も

《オホホホホ。あたくしは兵隊長ザマス!それ!突撃ザマス~》



広場では子供達も楽しそうに嘘をついています。


《ふふふ、今日のお天気はね、お空から飴が降るんだって》

《僕ん家のポチはネコだよ。ね、ポチ》

《ぶーぶー》

《あはははは!》



それを見たクノオはますます面白くなくなりました。



「チェッ、なんだいなんだい。町長も先生もいつもは僕が嘘をついたら《この嘘つきめ!》って怒るのにさ」



するとピエロの格好のお医者さんがクノオに近づいてきました。



「何か用?」



クノオが素っ気なく言うと、ピエロの格好をしたお医者さんは無言でニッコリ笑ってクノオにチラシを手渡しました。



【嘘つきコンテスト開催!今年の嘘つきチャンピオンは誰だ!?我こそはと思う者は広場に集合!】



クノオはいよいよ面白くなくなって、町を出て行きました。



「チェッ、つまんないの。正直者って一つも楽しい事なんてないや」



クノオがブツブツ言いながら川沿いを歩いていると、川の向こう側に町の女の子タミキがいました。



クノオはタミキが大好きです。



クノオはタミキに声をかけようとしましたが

「どうせタミキも僕の事を信じやしないさ」

と、無視して通り過ぎる事にしました。



クノオに気づいたタミキが遠くから声をかけます。

《クノオー!どこに行くのー!?》



クノオは知らんぷりです。

《ねぇー!クノオってばー!》



タミキは川の石を渡ってクノオの方に向かってきました。



クノオはいたたまれない気持ちになって走り出しました。

《待ってよ、クノオー!…あっ!》



タミキが足を滑らせて川に落ちてしまいました。

「た、大変だ~!」

すぐに助けようとしましたが、クノオは泳げません。



タミキは川辺の草に掴まって今にも流されてしまいそうです。



「ど、どうしよう…そ、そうだ!タミキもうちょっと頑張って!すぐに助けを呼んでくるから!」



クノオは町へと猛ダッシュで助けを呼びに行きました。



町へ着くと『嘘つきコンテスト』の真っ最中。



クノオは大声で叫びました。



「誰かー!助けて!タミキが…タミキが川で溺れちゃいそうなんだ!早く行かないとタミキが流されちゃうよ!」



それを聞いた町の人達は大笑い。



《ハッハッハ、いよいよクノオの本領発揮だな!笑》

《やけに大人しいと思ってたら、ここにきてそんな大嘘をつくとはねー笑》

《さすがクノオ!この嘘つきめ!笑》



誰も本気にしません。



「ち、違うんだ!これは嘘じゃなくって本当なんだ!本当にタミキが溺れちゃいそうなんだよ!」



《ハッハッハ!まだ言うか!この嘘つきめ!笑」

《騙されるもんですか!笑」

《さぁ、今度はどんな嘘をつく?》



「本当に違うんだって…なんで…なんでみんな信じてくれないんだよ!!!」



《ハッハッハ!》

《オホホホホ!》

《アハハハハ!》

《ぶーぶー》



みんな祭りに夢中です。



今日はエイプリルフール。
誰もクノオの言う事を信じようとはしません。



クノオはステージに駆け上がりマイクに向かって大声で叫びました。



「そんなに嘘をついて欲しけりゃついてやるさ!おじさんは財布なんて落としてないし、道は通行止めなんてなってやしない!町長はピチピチの女子高生で先生は勇敢な兵隊長だ!タミキなんて溺れちゃいないよ!…グスッ…助けてなんか…助けてなんか欲しくないさ!早くしないと…えぐっ…手遅れになんてならないよ!僕は…うっうっ…一人だったら行かないよ!だって…えぐっ…だって…うっ…ぼ…僕はタミキのことが…大嫌いだもん!!!」



そう言うとクノオは泣き崩れてしまいました。



涙が止まりません。



その時、不意にクノオの体がふわりと浮かんだかと思うと、すごいスピードで走り出しました。



クノオが顔を上げると、クノオを抱きかかえて走っている人がいます。



財布を落としたおじさんです。



《さっきは悪かったね。あの後、君に言われた事が気になってね。財布を確かめたら本当に無くなってるじゃないか。アレを無くしてたら今月生活出来ないところだったよ。お礼をしようと探していたんだ。》



「ありがとう、おじさん。でも、急がなくっちゃタミキが…」



《心配はいらないよ》



おじさんに抱えられて町を出ると車が止まっていました。



道を教えてあげたおじさんです。



《やぁ、さっきは悪かったね。君が行ってしまった後に工事の事を思い出してね。大事な取引に遅れるところだったよ。さっきの君の嘘は町の外まで聞こえたよ。さぁ、掴まって飛ばすよ!》



クノオを乗せた車はすごいスピードで走りました。



川に着くとタミキはもう限界でした。



意識が朦朧とし、川辺の草から手が離れ流されようとしたその時!



間一髪タミキの腕をクノオが掴みました。



クノオの体はしっかりとおじさん達が支えています。



「やった!…でも、早くお医者さんに診せないと」



《…はぁ、はぁ…その必要はないよ》



クノオが振り向くとピエロが立っていました。



お医者さんです。



ピエロのメイクは汗でドロドロに溶けています。



お医者さんだけじゃありません。
町中の人達が息を切らせながら集まっています。



《疲れて気を失ってるだけだね。じきに目を覚ますさ》



「よ、良かった~」



お医者さんの一言でクノオは一気に力が抜けてその場にへたり込んでしまいました。



すると誰かがクノオを担ぎあげました。



女子高生の格好をした町長です。



《いや、すまなかった!ワシはもう少しでとんでもない過ちを犯してしまうところだった。ワシは町長として浮かれているだけではなく、もっとお前の声に耳を傾けなければならなかったのだ。本当にすまなかった》



兵隊長の格好をした先生もクノオの手を取り言います。



《あなたは愚かな私たちの目を覚ましてくれたザマス。あなたの嘘ほど尊い嘘はないザマスよ》



町の人達が次々とクノオを褒め称えました。



クノオは照れ臭くってたまらず無言で下を向いていました。



すると、タミキが目を覚ましました。



お医者さんから事の顛末を聞いたタミキは、クノオのそばにやって来て

「助けてくれてありがとう。クノオは私の命の恩人だね。クノオが困った事があったら、今度は私が助けてあげる。私はクノオがだぁーい好き!」

そう言ってクノオにキスをしました。



(//・ω・//)カァ~



クノオはますます下を向いてしまいました。



《やぁ!クノオったら照れてやがるぞ》

《ホント!可愛いわね~》

《クノオ!嬉しいなら「嬉しい!」って言ったらどうだ!》



「う、嬉しくなんかないやい!」



クノオはそう言うのが精一杯でした。



すると町の人達は口を揃えて言いました。



《この嘘つきめ!》



今年の【嘘つきチャンピオン】はクノオに決まったそうです。



おしまい



絵本化キボンヌ(๑˃̶͈̀◡˂̶͈́๑)



ーーー
エヘッ(・ω < ※)ヾ



☆〃真鍋 歩☆〃



  1. 2015/04/01(水) 23:31:11|
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